「超自然派職人が描く信州の宝物」（職人館／佐久市）食いしんぼう塚田兼司のこれが旨い！

信州ラーメン界のカリスマであり美食家としても名を馳せる塚田兼司が愛して止まない料理を毎月紹介。
今回は農林水産省「料理マスターズ」受賞、全国の食通が訪れる名店が登場！

野山の木々が風に揺られ、眩しい輝きを放つ信州の夏。信州の里山の営みは、自然と共に輪廻転生を繰り返し、人々に大切な命の息吹を吹き込んでくれます。
超自然派料理人、「職人館」の北沢氏が手掛ける一皿は、まるで信州の原風景を描く絵画のようである。
地元・春日地域で育ったそばを石臼挽きにし、丹念に打ち込んだ野趣あふれるそば。
そこに野山の天然素材や、地元農家が作り上げた大地の恵みが北沢氏の繊細な手仕事によって和えられ、美しく仕立てられる。
まず、運ばれて来た一皿の華やかさに魅了される。
早る気持ちを抑え野菜を一口頬張ると、野菜が持つ自然な甘さや香りが口内で華やいで、食べるたびに野山の役者たちは入れ替わり、主役の蕎麦と共演しサラダとして見事に融合、最後まで楽しくおいしく飽きることがない。
食べ終えた後は、まるで身体に宿る細胞たちが歓喜の拍手をしているかのような、感動に包まれる一皿でした。
薬食同源…食は野にあり山にきけ。
足元の一本一草が料理で宝物になる。
北沢氏の言葉が僕の心に刻まれた、大切な一日となった。

塚田’sポイント
職人館さんの魅力を存分に感じるには、ぜひ4,800円のコースで超自然派の手仕事を味わってください。きっと北沢ワールドの虜になるはず。
近日発売の北沢氏の著書「なりわい再考 －聞き書き 昭和の手仕事職人」も要注目！

手打ちそば・山里の彩り料理 職人館（ショクニンカン）
静かな山里に建つ古民家で営まれるそば店。
館主の北沢氏は、農林水産省主催の料理マスターズで受賞経歴を持つ。
民藝を心酔し、自然医学なども学んだ館主が想う信条を詰め込んだ一皿を、山里の風景が皿の上に映る料理として提供してくれる。

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https://www.deli-koma.com/1005947.html

食いしんぼう塚田兼司のこれが旨い！
月刊Komachiにて連載中。
県内外に数多くの人気ラーメン店を展開する「ボンドオブハーツ」グループの代表。
全国各地のおいしいものを食べ歩き、有名シェフや美食評論家との交流も深い。
信州のおいしいを発掘･発見するべく、止まらない食欲をエネルギーに、食べ歩きの日々は続く…。