県内トップクラスの果樹生産量を誇る須坂市は、なぜフルーツ王国になれたのか。その歴史を辿り、須坂産フルーツのおいしさの秘密に迫ります。
須坂市のフルーツはどうしてこんなにおいしいの?
今回お話を伺った方はこちら!
須坂市は、農業生産額の約80%を果実が占めるフルーツ王国。リンゴとブドウを中心に、ナシやモモ、プルーンやネクタリンなど、さまざまな品目が栽培されています。
特にブドウの歴史は古く、高畑地区では明治19(1886)年から栽培を行っていた記録が残っています。「製糸工場の女工さんたちにブドウを分けたのが、直売所のはじまりと聞いています」と、同地区で90年以上農園を営む『マルロク﨤町遊覧園』の園主・﨤町廣さんが教えてくれました。
かつて製糸業で栄えた須坂市には多くの桑畑があったが、産業の衰退と共に果樹への転作が進み、フルーツ栽培が発展。雨が少なく日照時間が長い、恵まれた気候もまた追い風となったようです。
「果樹栽培の適地は年間降雨量1,000㎜以下の場所と言われていますが、須坂市の降雨量は800~900㎜と極端に少ないんです。扇状地なので水はけがよく、昼夜の気温差があるので果実の糖度が上がりやすいというのも、良質なフルーツの産地となり得た理由でしょう」。
加えて、最先端の研究環境が整った果樹試験場があることも大きいようです。
「『ナガノパープル』や2021年に市場デビューを果たす新品種ブドウ『クイーンルージュ®』のほかにも、実は須坂オリジナルのフルーツがたくさんあるんですよ!」と﨤町さん。
市内には新鮮なフルーツがならぶ直売所やフルーツ狩りができる観光農園が多数あるので、ぜひそのおいしさを堪能してみてください。
左/須坂市産の巨峰、シャインマスカットで作ったかわいらしいフルーツサンド
右/須坂市はブランドブドウ・シャインマスカットの一大産地。市内の直売所などでも取り扱っている。写真は「須坂くらたび2021」表紙のブドウ畑撮影に協力をいただいた岡木農園の岡木宏之さん
期待の長野県オリジナル赤系ブドウ「クイーンルージュ®」
ユニコーンとシャインマスカットを親に持つ新品種。長野県内でのみ栽培が許されており、2021年秋頃からの本格流通を目指して普及が進んでいます。
●美しいルージュ色
鮮やかな色の皮はシャインマスカットよりも薄く、皮残りはほぼない。種もなく皮ごと食べられる。
●糖度以上の強い甘さ
酸味はほとんどなく、高い糖度とほのかなマスカット香が特徴。大粒でパリッとした食感。
須坂市で採れるフルーツたち
・サクランボ
・ブルーベリー
・リンゴ(秋映、シナノスイート、シナノゴールド、ふじ など)
・プルーン
・モモ(白桃、ネクタリン、ワッサー など)
・ブドウ(巨峰、ナガノパープル、シャインマスカット、クイーンルージュ® など)
フルーツの旬カレンダー
●JAながの須高フルーツセンター「赤い屋根」直売所
住所/長野県須坂市小島590-2(MAP)
電話番号/026-248- 5228
営業時間/10時~16時(8月1日~11月30日の期間限定)
定休日/火曜(11月は無休)
駐車場/20台
●お百SHOP すざか
住所/長野県須坂市小山1253-5(MAP)
電話番号/090-2520-6981
営業時間/8時30分~17時(季節変動あり)
定休日/日曜
駐車場/10台
●お百SHOP いのうえ桐の里
住所/長野県須坂市井上1580(MAP)
電話番号/090-1698-0619
営業時間/9時~17時
定休日/水曜(12月~5月)
駐車場/8台
須坂市はふるさと納税年間受入額が県内市町村の中でも3位。さらに年間寄付受入件数は1位の実績を持つ。潤沢かつさまざまなフルーツがあることから、寄付者の8割が返礼品にフルーツを選んでいるという。もちろんジュースやワイン、味噌など、加工品も充実。詳しくは須坂市HPのふるさと納税へ。
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