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生活に彩りを添えるハーブの香り。植物と土が持つ本来のちからを、自然と共存した育て方で引き出す(箕輪町)

公開日:2021-06-25

美しい山並みに囲まれた箕輪町に、気候や風土に逆らわず、環境にやさしい農業を営む農園がある。
「土のある生活」を意味するこの農園では、長谷川さん夫妻が約20種類のハーブと珍しい西洋野菜を育てている。

長谷川寛さんと奥さまの晴子さん。
農園を開いた当時はこの土地でどんなものが作れるか、少しずつ、いろいろな種を試したそう。
今農園で育てているものは、ここの環境に合ったもの。
写真はラディッシュ。野菜だけでなく、花も甘くておいしい。
主に料理の飾りつけに使用される。

「23年前にこの土地で農園を開いてから、化学肥料や農薬は一切使っていません」と園主の寛さん。
畑には雑草をあえて生やしたまま。
そこに害虫がつくことで、ハーブや野菜たちを守ってくれるからだ。
その害虫を、畑に住みついたテントウ虫やカマキリ、カエルが食べてくれる。
彼らと共生することで、自然な方法でハーブを育てることができるという。

「農園をはじめたばかりの頃は、知り合いにカマキリの卵をもらったりもしました。今は自然のままにしています。
植えてあるものより雑草の背が高くなったら、風通しを良くするために切る。
それを早く腐るように細かいチップにして、土に入れて(緑肥)循環させるんです。
肥料も何も入れなくても、ハーブは自然にあるものだけで育ちます。
西洋では雑草にあたりますからね。ハーブは強いです」と寛さん。

取材当日、長谷川さん夫妻が摘みたてのペパーミントやフェンネル、オレガノなどでテーブルを彩ってくれた。
「ハーブはすべて葉の裏に香りの粒があるんです。
匂いを嗅ぐ時は、葉と握手して香りを指につけるんですよ」と寛さんが教えてくれた。
エディブルフラワーは野菜の花も混じっており、すべて食べられる。

ハーブとは、香りのある使い道のあるもののことを言うのだそう。
農園をはじめた当初は、ミントやローズマリーなどもすべて「ハーブ」でひとくくりだった。
だんだんと人々の生活に馴染むようになり、昔に比べてだいぶ身近な存在になったと寛さんは語る。

寛さんは神奈川県出身。
酪農の勉強をしていたが、人の生活に寄り添うハーブに魅力を感じ、大学卒業後は全国各地やニュージーランドの観光農園に勤めたそう。
独立を考えていた頃、箕輪町に土地が空くことを知り、移住後すぐに就農した。

「この仕事をはじめた時から、ハーブを知ってもらいたいという想いがあります。
意外と身近にあるけど、料理のプロの人も、使い方がわからないものが多い。
お茶など、簡単なことから親しんでもらえればうれしいです」。

ハーブや野菜はすべて種から育てる。
一粒ずつピンセットで蒔いて、収穫もすべて手作業。
なるべくビニールは使わず、石灰でできた分解性のマルチを使い、土に還るようにしている。
水は基本的には雨だけ。ハウスはメッシュでできており、自然に雨が入るようになっている。

野菜はイタリアンやフレンチレストランに卸すことが多いそう。
5色のミニトマトや花ズッキーニ、黄色や紫のインゲンなど、美しい色合いのものがそろう。

農園ではハーブソルト作りのワークショップも受付。
材料は乾燥させたタイム、バジル、オレガノなど5種類のハーブと岩塩、海塩。
肉や魚はもちろん、おにぎりやたまご焼きなど、さまざまな料理に活用できる。

晴子さんが入れてくれた新鮮なペパーミントティー。
口当たりの良いさわやかな風味がスーッと身体に染み渡る。
ハーブティーは95度くらいのお湯で淹れて、5分蒸らすのが基本だそう。
それ以上は渋味や苦味が出てしまうので、ハーブを取り出すのが良い。
蓋をしてしっかり蒸らすことも大切で、色や香りがよく出ると教えてくれた。

オンラインショップでは、ハーブソルトのほか、ハーブティーやハーブシュガー、エディブルフラワーソルトなども販売中。

なかでも珍しいハーブシュガーは、ラベンダー、カモミール、ミントの3種。
アイスやヨーグルトにかけたり、リキュールに入れてモヒートにしたり、使い道はさまざま。
おすすめはカモミールをかけたバタートースト。青りんごのような甘い香りがバターとマッチするそう。ぜひ試してみたい。

エディブルフラワーソルトは最近発売した新商品で、パスタやドレッシングに使用するほか、天ぷらや揚げ物に添えれば華やかに。

そのほか、ほのかな苦味と豆の甘い香りが広がる黒豆珈琲や、エディブルフラワーやフレッシュハーブの詰め合わせ(現在準備中)も販売しています。


■ナチュラルセンス

●住所
上伊那郡箕輪町中箕輪
●電話
0265・70・9392
●HP
nsense.shopinfo.jp/
●備考
商品の購入やWSの問い合わせはHPから。
【ハーブソルト作り】約1時間~1,800円(ハーブティ付き)※4名から予約可


※本記事は雑誌「月刊長野Komachi」(6月25日発売号)の内容を転載したものです

掲載の情報は公開日現在のものです。
最新の情報は施設・店舗・主催者にご確認ください。