老舗の味と進化する中華料理を「CHINESE DINING 油家(あぶらや)」＠松本市

製菓店から定食屋、そして本格中国料理店へと姿を変えてきた「CHINESE DINING 油家」。二代目に加え三代目が厨房に入ったことで新しいメニューが増え、定番料理も少しずつ進化しています。中国醤油や黒酢、四川山椒や唐辛子など本場のものを使いつつ、自家製調味料や日本の醤油、味噌を合わせ味に工夫を加え、唯一無二の味を作り上げています。

看板メニューの「麻婆豆腐」（1,100円）は最後までアツアツの状態のまま食べられるよう土鍋で提供。豆板醤は辛味の強いものと熟成させたコクのあるピーシェン豆板醤の2種類を使用。テンメンジャンとトウチと一緒に炒め、しっかり香りを出してから中華スープ、具材を投入。大久保醸造の醤油で味付けし、中国醤油でコクを加えます。水溶き片栗粉でとろみをつけたら、香りの強い青山椒としびれるような辛さが特徴の赤山椒の2種類の四川山椒で作る自家製山椒油と、韓国唐辛子や朝天唐辛子など8種類の素材で作る自家製ラー油を加え強火で焼き付けるように火を入れます。クツクツと赤い油が沸いたところへ振りかけた四川山椒粉の香りはなんとも刺激的で箸を持つ手が止まりません。

発酵熟成期間の長い愛知の濃厚な八丁味噌と京都の赤味噌を独自ブレンド。そこへ砂糖やゴマ油などを加え、じっくりと煮詰めて作った自慢の自家製のテンメンジャンです。

青と赤の2種類の「四川山椒」、もち米を米麹で糖化させた「チューニャン」、黒豆を発酵させた「トウチ」などこだわりの調味料を使用しています。

リピート必至の人気メニュー「よだれ鶏」（1,320円）。やわらかな鶏肉に松本･大久保醸造の醤油や中国黒酢で作るタレが見事に融合しています。

中国料理専門調理師･村田誠さんは、東京のイタリアンやカフェで経験を積んだ後、2012年から3代目として先代と一緒に厨房で腕をふるいます。中国料理に合うワインなど酒類の充実にも力を入れています。広いテーブル席のほか会食にぴったりな個室も用意あります。

（長野Komachi3月号に掲載）

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