ひなまつりは、「桃の節句」「上巳の節句」といわれ、おひなさまを飾り、我が子の健やかな健康と、無事な成長を願う大事な日本の文化です。
大人になり我が子の誕生を期に、「ひなまつり」についてひな人形をかざる意味や、込められた願いなど、以外と知らないひな人形について考えてみてはいかがでしょうか。
◆ひなまつりの歴史
ひなまつりの起源は平安時代中期(約1,000年)程前。ひな人形を飾りお祭りを楽しむようになったのは戦国の世が終わり平和になった江戸時代。当時は武家や貴族のためだけのお祭りとなっており、一般的に普及したのは昭和頃からと言われています。
おひなさまが飾られるようになったのは意外と最近の風習だという事実は驚きです。
ひな祭りは地域により時期は異なりますが、早いところだと2月の豆まきの頃から4月3日まで。その間で、おひなさまを飾るのがよいそうです。
ひな人形といっても、種類はさまざま。お人形のお顔もさまざま。着物なども細かく丁寧に作られており、好みのお人形を見つけるのはなかなか悩んでしまいそうです。しかし、大人になって改めて見てみると、昔の懐かしい思い出と共に、いつまでも眺めていたい程美しいお人形の魅力に引き込まれていきます。
◆近年人気上昇中の木目込み人形とは?
木目込み人形とは、桐粉(桐の粉と糊を混ぜたもの)を固めたボディに溝を彫り、そこに金襴や友禅などの布地をヘラで入れ込んで(木目込む)着せ付け、作家の創造の中で生まれた抽象型のお人形です。300年近い歴史があり、職人が丁寧に手作業で製作しているため、ひとつひとつ形が違うのも大きな魅力です。
薄めの墨で、人の眉や髪と同じように細かい線を重ね等間隔に書かれており、細部まで丁寧に表現されています。極限のこの技法は職人だからこそなし得る技です。
お人形の大きさにも種類が豊富にあり、広い場所が無いと飾れない…という心配は必要なく、自身のお家にあわせた大きさ・雰囲気に合わせて選べるのもとても嬉しいポイントです。
柔らかく、上品で、かつ可愛らしいお顔は木目込み人形ならではの風合いだと感じます。ひな人形を選ぶさいには是非お顔や、手元など細かな部分にも着目して選んでみてはいかがでしょうか。
ひな祭りになるとひな人形を飾る。子供の頃は当たり前のように感じていましたが、大人になり、込められた思いを理解することで、改めて家族の大切さや、家族との時間を見つめ直す大切なきっかけとなるのではないでしょうか。
我が子を思い無病息災や健やかな成長を願う親心が形になり私達にそっと寄り添い、見守る「ひな人形」だからこそ、「一生のおまもり」と言われるのかもしれません。
ひな祭りは家族を繋ぐ大切な文化であり、我が子へと伝えていかなければならない日本人の心です。
「子供の頃だけではなく、大人になっても飾ってほしい」と「人形の山川」の代表である滝澤氏は語ります。
家で眠ってしまっているひな人形を、私も今年は飾ってみようと思います。
是非皆さまも、来年の春に向けてひな祭りの準備をしてみてはいかがでしょうか。
〈取材協力〉人形の山川
ひな人形や五月人形など、日本屈指の匠の手から生み出されたこだわりのお人形などを幅広く取り扱う。毎年の家族の思い出を刻み、感じ、成長を祝う贅沢でゆったりとしたライフスタイルをお人形を知り尽くしたプロスタッフがご提案
※新型コロナウイルスの感染拡大に伴うイベント中止のご案内。
お客様の安全、感染拡大防止、蜜を避けるため、大変残念ではございますが、中止となりました。ご了承ください。
◆日本最高峰の筆と墨の妙技!おひなさま製作実演会開催!
無形文化財技術継承工房 人形作家 三代目石川潤平氏による「おひなさま製作実演会」を行います。おひなさまに命が宿る瞬間を間近でご覧ください。
〈開催日時〉 2021年1月9日(土)10時30分~17時(お昼休憩挟みます)
2021年1月10日(日)10時30分~16時(お昼休憩挟みます)
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