開催中~4/20(日)『第23回信州須坂お雛桜めぐり』市内60カ所に6,000体の雛人形、スタンプラリーや着物ファッションショーも@長野県須坂市
日本有数の製糸の町として栄えた須坂の町の歴史って? この町で百年続く老舗が今に受け継ぐ想いとは? 「信州須坂老舗百年會」の会長を務める糀屋本藤醸造舗の本藤さんにお話を伺いました。

製糸業の町から電子産業の町へ
百年前、製糸業で発展を遂げた須坂の町は、栄華を極めていました。有力者たちが集い、民間の製糸工場を設立。土蔵造りの工場や蔵があちこちに建ち、たくさんの女工さんが働いていたといいます。
「製糸業で栄えたことで、多くの労働者が町に集まりました。大勢の人が集まれば商店や飲食店が栄える。当時は、製糸業を営む旦那衆が通う料亭がたくさんあったと聞いています」(本藤会長)。人口が増えたことで、味噌や醤油の需要も増えました。“味噌の町・須坂”のルーツはこんなところにもつながっています。
その後、昭和恐慌と共に製糸業は衰退するも、製糸工場の跡地に富士通が工場を建てたことで、下請け企業が続々と誕生。今度は電子産業の町へと変遷を遂げていきました。百年會の会員にも、製糸業から業態変更をした企業はとても多いです。
(後編に続く)
須坂の発展に先祖代々から力を尽くす老舗企業にインタビュー【1】

本藤 浩史さん
(有限会社糀屋本藤醸造舗・4代目当主)
明治2年(1869年)に初代・本藤愛治が「本藤糀屋」を設立したことから始まり、江戸時代に酒蔵で麹の技術を学んだ初代が酒・醤油・みそ造りの決め手となる麹醸造業を創業。明治時代中期、みそや醤油は家庭で大豆や麹を仕入れて手造りするものでしたが、麹の醸造・販売だけで満足できなかった二代目が自らみそ・醤油の製造を始めます。昭和36年に三代目が有限会社糀屋本藤醸造舗を設立し、みそ・醤油の本格的な製造に取り組みました。昭和42年に穀町から現在の場所に工場を移転。そして現在は、「国産原料100%使用、手造り・木桶仕込みという昔ながらのこだわりは守りつつ、みそ・醤油だけに限らず様々な発酵食品の開発に取り組んでいます。また工場に店舗を併設し、市民の人も利用できる多目的ホールも建設しました」。信州須坂老舗百年會の設立者であり、その会長を務めるなど、自社のことだけでなく町全体の発展に日々尽力されています。
須坂の発展に先祖代々から力を尽くす老舗企業にインタビュー【2】

牧 孝宣さん
(株式会社小妻屋本店・9代目当主)
4代前の頃に、ひやむぎを作り始めたのが始まり。「明治の頃、近くに大きな製糸工場があってね。夏の暑い時期に女工さんたちの生産能力が落ちないようにと考えられた食事がひやむぎでした」。先代の頃には卸売業に力を注ぎ、東京をはじめとする県外への販路を確立。「スーパーがなかった時代には、市内の食糧販売店でお米と一緒に麺類を箱売りしていたそうです」。現在は、片手鍋でも茹でられる“手折りそば”を主力に展開。レンジで茹で上がるそばも開発中だ。より手軽に、よりおいしく。「うちのそばは、独自のブレンドで製粉したそば粉を使っているので、香りと甘みが違うんですよ。ボタン一つで何十トンも生産できる工場ではないので、何か付加価値を付けていかないとね」。
●創業
不詳(1762年?)
●営業内容
乾麺、生麺、手折り麺などの製造・販売
●住所
長野県須坂市須坂1024
●TEL
026-245-3802
●HP
https://kozumaya.ocnk.net
信州須坂老舗百年會 加盟企業一覧
(令和2年10月現在)
[相談役] テクノエクセル(株)
[相談役](有)盛進堂製菓舗
[相談役] マツナガ建設(株)
[相談役](株)ニットー
[会 長](有)糀屋本藤醸造舗
[副会長](資)カミヤ長張商店
[副会長](株)小妻屋本店
[会 計](資)能登忠
[事務局](株)関木工所
[事務局] スミサカ電機(株)
[幹 事](株)酒井商会
[幹 事] 岩崎木材(株)
[幹 事](株)二葉堂
[幹 事](有)松風
[監 事] キタザワ美容室
[監 事] 綿幸(株)
[会 員](有)塩屋醸造
[会 員](株)遠藤酒造場
[会 員] タンサン・ツチヤ
[会 員] 土屋印店
[会 員](有)ちょうちんや
[会 員](株)綿幸本店
[会 員](株)前田鉄工所
[会 員](有)山下薬局
[会 員](株)長印須坂青果市場
[会 員] コモリ餅店
[準会員](株)仙仁温泉岩の湯
[準会員](有)丸源鋸工場
[準会員] 廣田産業(株)
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