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「フランスベーカリー」のルーツと受け継がれるパンづくり。ジョン・レノンも味わったフランスパンで知られる老舗。昔と変わらぬ清冽な水がおいしさの源@長野県 軽井沢町

公開日:2024/06/28

《外国人客を相手に腕を磨いた職人が開業》

創業者の田村寅次郎氏は、戦前、横浜の洋菓子店で修業したのち、「万平ホテル」のベーカーチーフに就任。西洋文化華やかな軽井沢で製パンの腕を磨き、戦後に独立しました。
「軽井沢は水も空気もおいしい。粉も最高のものを使っている。おいしくなるのは当然」と、足し算しすぎないパン作りを追求。粉に対し半量以上の水を用いるレシピと、湿度の多い自然風土を生かすパン作りは、今も受け継がれています。

旧軽井沢銀座通りに店を構える「フランスベーカリー」(現在の様子)。

開業当時の「ふらんすベーカリー」。米軍に接収されていた「万平ホテル」でパン・洋菓子部門の責任者を務めていました創業者の田村寅次郎氏は、独立開業後、外国人客からも日本人客からも愛されるパンを生み出していきました。

開業間もない「フランスベーカリー」をとらえた貴重な一枚。連合国軍の占領が終了したばかりの頃。 

《創業当時から受け継がれるおいしさ》

ジョン・レノンが買い求めたことで知られる「フランスパン」や、塩パンブームよりもはるか昔に考案された「塩クロワッサン」は、創業当初と変わらぬ味わい。ほかにも菓子系や総菜系など素材本来の味を生かした約80種ものパンがそろいます。

「手間はかかりますが、多くの品数を提供することで値段を抑えています」と製造担当者。「味も値段も昔ながら」、それが別荘客に愛される理由のひとつなのでしょう。

伝説のバンド「ビートルズ」のメンバー、ジョン・レノンが、「フランスパン」を買いにこの店を訪れていたエピソードは有名。塩加減がやや強めの生地は、密度が濃くもっちりとした食感が魅力。

通常のクロワッサンとは異なる生地を何層にも重ね、塩をのせて焼き上げる「塩クロワッサン」。

創業当初から愛され続けている「あんぱん」(194円)や「クリームぱん」(194円)は、素朴な味わいが魅力です。

イートインスペースでは”旧軽銀座”を眺めながら焼きたてのパンを味わえます。

長野Komachi2024年7月号「パン特集」に掲載されたものです

フランスベーカリー
●住所
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢618
●電話
0267-42-2155
●営業時間
8:00~17:00 ※季節変動あり 
●定休日
木曜(夏季無休) 
●席数
15席 
●駐車場
なし
●HP
https://french-bakery.co.jp/shop/


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