11/23(土・祝)~2025/2/28(金)『軽井沢ウインターフェスティバル2025』開幕式は花火を打ち上げ!冬の軽井沢を彩るイルミネーションに氷彫・マルシェまで@長野県・軽井沢町
《ブランジェ浅野屋のヒストリーと不動の人気を誇るパン屋の魅力》
不動の人気を確立してもなお、可能性を模索し続ける老舗ベーカリー「ブランジェ浅野屋」。本店は、東京都麹町で1933年から続く老舗。避暑地・軽井沢で夏を過ごす常連客のために1940年から夏季限定の出張店を開くようになったのがはじまりです。
当時、創業者が力を入れたのは、ドイツ発祥のライ麦パン。今でこそ健康志向の高まりもあってライ麦パンの人気は定着していますが、まだ名前すら認知されていない時代。軽井沢在住の外国人には喜ばれたものの、馴染みのないライ麦パンを手に取る日本人客は少なかったといいます。それでも諦めることなく、粉の配合を変えたり、ドライフルーツを練り込んだり、試行錯誤を繰り返しながら徐々に人気を獲得していきました。
現在の「ブランジェ浅野屋 軽井沢旧道本店」。店内にはイートインスペースとレストランも完備。
古参ベーカリーの中でも長い歴史を誇る老舗。軽井沢に出張店を開業した当初は外務省から物資の配給元に指定され、疎開中の外国人にパンなどの配給を行なっていたのだとか。
パンの味を劇的に進化させたのは、スペインから職人を招いて1986年に築造した石窯でした。スペインから船便で運んだ石と約3000個の煉瓦を組み上げ、約400年の耐久性をもつ円形石窯に仕上げたといいます。薪火で熱すると約260度の高温になりますが、遠赤外線効果によって皮はパリッと香ばしく、中はふんわりとした焼き上がりに。人気No.1の「フルーツライ」も石窯焼きでしか出せないおいしさ。
しかし、温度や湿度の変化が大きい軽井沢で、安定したクオリティのパンを提供するのは至難の業だといいます。どんなに技術が発達しても、発酵の見極めや窯に入れるタイミングは職人の経験と勘が頼り。職人同士が声をかけ合い、微妙な調整を行っているのだとか。
温度管理が何より難しいとされる石窯。製造終了後も薪火で温度を上げ、夜が明けてから再度、薪をくべることで最適な温度に調整。
《こだわりの対面販売》
お客と会話しながらスタッフが商品を取り分ける対面販売も「ブランジェ浅野屋」のこだわりのひとつ。おいしい食べ方を提案するとともに、お客の声に耳を傾ける貴重な時間なのだとか。要望に応えるうちに創業当初は少なかった商品数も、今は50種類を超えています。
「観光地という土地柄、“前回の旅行で食べた思い出のパンがほしい”というご要望が多いので、定番商品は外せません」と店長の柳澤さん。変わらぬ味を守り続ける一方、新たな焼き菓子の開発にも取り組んでいるそう。「今年で91周年を迎えますが、100年企業を目指すためにも挑戦心を忘れないようにしています」と柳澤さん。軽井沢のパン文化は、進取の気概に富む老舗によって進化し続けています。
パンは常時約50種類。夏季になるとさらに品数が充実して約70種類が並びます。季節限定品も要チェックです。パンの予約も対応可能。
著名人が普段着でふらりと立ち寄って、スタッフと挨拶を交わしていくことも。パンを知り尽くした職人が提案する自家製パテやピクルスも見逃せません。おもてなし料理にもぴったりです。
また、新たな焼き菓子の開発もスタート。フルーツクリームをサンドしたクッキー「軽井沢の休実」(972円、アソート1,836円)が新発売。軽井沢の風景を描いたパッケージを見ると旅の思い出が蘇りそう。
お店には、パン好きのための洋食も堪能できるレストランを併設されています。約8時間煮込む「昔ながらのビーフシチュー(ランチ)」(1980円)は、コクがあるのに濃厚すぎずパンと相性抜群。レトルトも販売しているのでお土産にぴったり。
旧軽銀座を代表する有名店のひとつ。現在は軽井沢に3店舗を展開しています。
※長野Komachi2024年7月号「パン特集」に掲載されたものです
(ブランジェあさのや)
●住所
長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢738
●電話
0267-42-2149
●営業時間
8:00~18:00
※8月は7:00~20:00
冬季9:00~17:00
※土・日曜、祝日や季節などにより変動あり
●定休日
なし
●席数
イートインスペース10席
レストラン20席
●駐車場
なし
https://www.instagram.com/boulangerie_asanoya/
●HP
https://b-asanoya.com/
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