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『庵野秀明展』取材ルポ。長野が初公開となる貴重な展示も!原点となった特撮・アニメから『エヴァ』シリーズ、『シン・ゴジラ』など創作の軌跡を辿る〈11/25(土)~2024/2/18(日)〉@長野市 長野県立美術館

公開日:2023/11/28

圧巻の資料展示で話題の『庵野秀明展』がついに長野県初上陸!長野市の「長野県立美術館」で2023年11月25日(土)~2024年2月18日(日)にかけて開催されています。

『庵野秀明展』では、《庵野秀明をつくったもの 庵野秀明がつくったもの そして、これからつくるもの》をコンセプトに、自身の原点となった特撮・アニメ作品の貴重な原画やミニチュアをはじめ、アマチュア時代から現在に至るまでの多彩な制作資料、特撮・アニメ作品を未来に継承していくためのプロジェクトなどを紹介しています。

11月24日の報道内覧会では、株式会社 グラウンドワークス:代表取締役であり、庵野秀明氏と親交が深く、庵野氏が設立した特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構(略称ATAC)の理事も務める神村靖宏氏が登壇。企画にかける思いや見どころを説明してくださいました。

約2000点の作品が展示された会場をフォトレポートでご紹介。これまでに開催された東京や大阪を含む6会場では見られなかった長野初公開となる『緯度0大作戦』のアルファ号のミニチュアと『シン・仮面ライダー』の撮影に使ったマスクの展示もあるので要チェック!


《index》
神村靖宏氏インタビュー
『庵野秀明展』フォトレポート
ショップ


株式会社グラウンドワークス:代表取締役であり、アニメや特撮作品の制作資料を後世に残す活動を行う『ATAC』の一員でもある神村靖宏氏


『庵野秀明展』について
完成した結果だけでなく、作品づくりの過程で生まれた中間生成物の展示を通して、印刷や画面には乗らない造り手の熱や思考の跡というものを直接体感してもらいたい。特撮のミニチュアなどは、CGの時代には場所を取るだけでどんどん廃棄されてしまう現状があります。同様にセル画や膨大な紙の資料も脆い存在。それが残っていること自体にも感動してもらえると嬉しいです。

「アナログもデジタルも、古いものも新しいものも力添えをしていきたい。自分が作家になったことに対する恩返しをしたい」というのが庵野氏の意思なので、そういう視点で展示を観てもらうと、原点である特撮作品から自身がアニメーターとなって、映画監督として成功し、ATACの活動を通してミニチュアを復活させるという流れがひとつの美しいスパイラルになっていると思います。

今回、信州の人に観てほしいポイントは?
『庵野秀明展』では、長野会場が初めての展示となる『緯度0大作戦』のアルファ号のミニチュアと『シン・仮面ライダー』の撮影に使ったマスクですね。東京会場にはなかった展示なのでぜひ自慢してもらえたらと思います。



『庵野秀明展』フォトレポート

11/25(土)~2024/2/18(日)『庵野秀明展』/長野県立美術館
イベント詳細はこちら!

会場入口には、仮面ライダーに扮した若き日の庵野秀明氏の等身大パネルが展示。その隣には妻であり、漫画家の安野モヨコさんが描いた庵野氏の肖像画も。



第1章
原点、或いは呪縛

第1章では《庵野秀明をつくったもの》というテーマで、庵野氏が幼少期から大好きだったという、特撮・アニメのフィギュアや模型、映像作品などが展示。

実際に特撮に使用されたミニチュアは、ピアノ線(細い鉄線)で吊るすために3カ所小さな穴が空いている。火薬を使って撮影したものは噴射口に焦げ跡が。ぜひ肉眼で確認してほしい。

長野会場が初公開となる潜水艦フィギュア「アルファ号」。



第2章
夢中、或いは我儘

庵野氏が高校生時代に描いた同人誌や油彩画に始まり、大学時代に制作したアニメーション作品を展示のほか、アニメーターとして参加した『風の谷のナウシカ』『王立宇宙軍 オネアミスの翼』などの作品や、『トップをねらえ!』『ふしぎの海のナディア』『エヴァンゲリオン』シリーズなどの監督作の資料なども展示。

大学生の庵野氏が自主制作、出演もした特撮実写作品『DAICONFILM版 帰ってきたウルトラマン』などで使用したミニチュアや衣装。

世界で活躍するアニメーターから今なお高い評価を受ける『王立宇宙軍』や、庵野秀明氏の初商業監督作となったSFロボットアニメシリーズ『トップをねらえ!』の制作資料。

宮崎駿監督が、まだ駆け出しのアニメーターだった庵野氏に一任した『風の谷のナウシカ』に登場する巨神兵のシーン。

『風の谷のナウシカ』制作時のらくがき。「紙のむだづかいは はやおぐらいになってからにして下さい」のメモが。

庵野氏が総監督を務め、NHKで放送されたアニメーションシリーズ『ふしぎの海のナディア』の資料。

『新世紀エヴァンゲリオン』のデザイン画。



第3章
挑戦、或いは逃避

第3章では、庵野氏が監督を務めたアニメ『彼氏彼女の事情』や実写映画『キューティーハニー』に関する資料のほか、『シン・ゴジラ』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の資料などが展示。

庵野氏が個人的に模型の発注・制作をしていることをバンダイが知り、製品化された庵野氏プロデュースの『宇宙戦艦ヤマト』のプラモデル。ファンも待ち望んでいた決定版の形状として、その後アニメ作品の『宇宙戦艦ヤマト2199』にも影響を与えたのだそう。

『シン・ゴジラ』の雛型。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』制作に使用された「第3村」のミニチュアセット。

当時の熱量や迫力が伝わってくる直筆の資料。



第4章
憧憬、そして再生

第4章では、庵野氏が企画・脚本を務めた『シン・ウルトラマン』や、仮面ライダー生誕50周年企画作品として同氏が脚本・監督を務めた『シン・仮面ライダー』の資料を展示。

庵野秀明氏が手がける『シン・』シリーズ最新作の『シン・仮面ライダー』マスクのベースとなった模型などが展示。

一番右端が長野会場が初展示となる『シン・仮面ライダー』のマスク。



第5章
感謝、そして報恩

第5章では、庵野氏がアニメ・特撮文化を引き継ぐための活動、次世代のアニメーターに活躍の場を与えるプロジェクトなどが紹介されています。



◆『庵野秀明展』ショップ

『庵野秀明展』限定グッズやこれまでに携わった作品の関連グッズが購入できます。

長野会場限定・数量限定
『庵野秀明展×信州名物 八幡屋礒五郎』七味・一味


城山公園に隣接し、善光寺から徒歩5分ほどの場所にある「長野県立美術館」。館内のカフェとレストランでコラボスイーツも登場しています。

〈text:渡邉、photo:yamamoto

庵野秀明展
(あんのひであきてん)

●期間
2023年11月25日(土)~2024年2月18日(日)
●休館日
水曜、年末年始(12/27~1/3)
●開館時間
9:00~17:00(最終入場16:30)
●会場
長野県立美術館 展示室1・2・3(長野県長野市箱清水1-4-4)
●観覧料
【当日券】一般1,700円、大学生・高校生1,400円、中学生以下無料
◎身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料 
※大学生および高校生の方は身分が確認できるものを提示ください。
※当日券は長野県立美術館のみで販売
●駐車場
なし ※公共交通機関を利用ください
●交通アクセス
◎JR長野駅善光寺口バス乗り場①から、アルピコ交通バス 11・16・17系統で「善光寺北」下車 。バス進行方向徒歩約3分。
◎長野電鉄善光寺下駅より徒歩約15分。
●問合せ
長野県立美術館 
電話 050-5542-8600(ハローダイヤル)
メール https://nagano.art.museum/contact
庵野秀明展公式HP
https://www.annohideakiten.jp/
●長野県立美術館HP
https://nagano.art.museum/

●主催 
長野県、長野県立美術館、テレビ信州、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
●共催 
長野県教育委員会
●協賛 
DNP大日本印刷
●企画 
庵野秀明展実行委員会
●企画協力 
カラー、グラウンドワークス:、アニメ特撮アーカイブ機構


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