12月オープン!塚田兼司さん渾身の新店舗「CAFE is K.T」のお披露目ディナーイベントを手伝ってきました!@飯綱町
公開日:2023/11/04
9月25日発売の長野Komachi11月号ラーメン特集に合わせて、弊社ECで販売したところ、コース内容も内緒、6,000円とやや高額にも関わらず2日も経たずに完売してしまった信州ラーメン界のレジェンド・塚田兼司さんが展開する新店舗「CAFE is K.T」のミステリーディナー参加権。限定14名という狭き門ながらも会場は満席なわけだから、企画をお願いした手前、是が非にでも手伝いに行かなければ!
「塚田さん、待っててくださいね! すぐに駆け付けますゆえ!」
と、意気込んでいた当日。とはいえ料理もできないし、参加者の電子チケットをチェックするくらいかなと考え、開場30分前に現地へ到着。すると早速、塚田さんが怒っている。
「遅いよー」
まさか、素人の自分に仕込みから手伝わせるつもりだったとは。そこまで期待してただいたのにすいません。塚田さんの華麗なる料理を汚すわけにはいかないので、調理に関しては、ちゃんと自粛させていただきました。
料理を手伝わないので、開場するまでの間、家具や装飾の入った新店舗をご紹介してまわりましょう。
席は全部で14席。四人掛けのテーブルが2卓、二人掛けが1卓、カウンター席が4席あります。店内はチェッカーフラッグ柄の床にブルーの壁紙で、さながらアメリカンダイナーのような雰囲気。
カウンターに並んだサイフォンも、一層カフェっぽさを演出しています……が、容器内の液体はコーヒーじゃないみたい。この中身は一体?
その奥には長野県出身のアーティスト・越ちひろさん描きおろしのアート。じつはこのアート、ただ美しいプロップス、というだけでなく、今回のディナーコースにも関連してくるので、後ほどの紹介をお楽しみに。
さて、ざっと撮影を終えたところで開場時刻となりました。参加者の皆さんが着席した頃合いを見計らって塚田さん登場。
今回のミステリーディナーで提供する料理への想いを語ってくれました。その内容を端的にまとめると「塚田兼司が食べたいもの作って出すんで、食べてみてください」ってことみたい。
こうして、次々と料理が運ばれてきます。(とはいえ運んだのは自分ですが)
その一部をご紹介。同店では、オープン後も日替わりで提供するメニューが全く変わるというから、あくまでも塚田さんがこういう料理を作って提供したいんだなっていう参考までにご覧ください。
和牛のタルタルをのせたラスクとか、
大葉を和えたシャリに自家製のダシで漬け込んだ中トロのヅケをのせた手毬寿司とか、
塚田さんが自分で食べたいシリーズから蟹をたっぷり使った濃厚な蟹クリームコロッケや塚田さんが昔から自分用によく作っているという愛LOVE特製酢豚、
信州を代表する中華の巨匠・寺瀬シェフ直伝のソースに、塚田さんならではのユニークな食材をチョイスして仕上げた牡蠣と秋ナスの麻婆と生の甘えびを合わせた酔っ払い海老のチリソースも。
また、カウンターに並んだサイフォンを使った料理も登場。
羅臼の一等級昆布とシジミから取った出汁とマグロ節のエキスをサイフォンで抽出したスープを合わせ、塩だけで味付けし、炭焼きホタテとタコ、銀杏を加えた魚介のスープは、素材の旨みが口の中いっぱいに広がります。
さらに、マッシュルームバターの和牛巻き(すきやき風)、
極厚の牛タンステーキ、
長野市の名店・すし崇さんから分けてもらったという北海道産の塩水うにと自家製いくらの醤油漬けをたっぷりのせた悶絶うにいくら丼まで。
〆は某グルメ番組にも登場した信州産ヘーゼルナッツの担々麺をうどんバージョンで。
ここまで来ると皆さんかなり満腹の様子で、参加者の8割は「担々うどんはフルサイズではなく、小鉢でください」と懇願。
もはやおもてなししすぎのパワハラならぬ、食ハラでした。
にもかかわらず、デザートも参加者全員に配膳。
デザートがテーブルに置かれた瞬間、皆さん「なんじゃこりゃ」と困惑の表情。それもそのはず。4つに区切られた平皿に、色とりどりのメレンゲが盛られ、別皿にはココットに入ったパンナコッタがポツン。見てるこっちも「なんじゃこりゃ」でした。
そこに塚田さんが再び参加者の前に登場。カウンター背面のアートを見てくれと伝え、話しをはじめました。「このデザートは自分で仕上げるデザートです。越ちひろさんの絵のように色とりどりのメレンゲをくずしてアールグレイのパンナコッタの上でアートを作ってください」とのこと。
メレンゲは上田市のストーリーさんにてパティシエを務める有賀氏特製のメレンゲ、添えられたブドウは中野市の丸山農園さんから仕入れた最高級シャインマスカットとナガノパープルに加え、特別に塚田さんが同農園にオーダーして木で追熟してもらった極甘の変態木成りシャインマスカットだというから、最後まで余念がない!
なるほどー、これが越ちひろさんのアートに繋がるのかと会場は一気に湧きます。自分が飾り付けたパンナコッタを写真に収めまくる参加者たち。
クロージングまで完璧なミステリーディナーは、大盛況のまま幕引き。ラーメンを期待して来場した参加者もいらっしゃっただろうに一切ラーメンを提供しないあたりにも、この店舗が目指すコンセプト「塚田兼司の研究室」をひしひしと感じました。
ちなみに今回のミステリーディナー、塚田さんが作りたいものを思うままに作った結果、参加費が6,000円だったのに対し、一人当たりの材料費は8,000円オーバー。原価率130%と、大盤振る舞いだったんだとか。そりゃ、参加者の皆さんも満足するわけですよ。今後も塚田さんの気まぐれで同様のイベントが行われることを期待したいと心から願ってしまいます。
もちろん12月のオープンもお楽しみに!
●住所
長野県上水内郡飯綱町牟礼539-1
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