旨さを守り続けるため敢えて時代を逆行する手作りへのこだわり「美味麺餐庁 来々軒(らいらいけん)」＠岡谷市

創業から七十余年の年月、地元民から愛され続ける名店「美味麺餐庁 来々軒」。早朝から、二代目は黙々と作業を進めます。中国料理店の礎を築いた先代からの伝統を貫き、国産小麦の全粒粉を使う自家製麺はもちろん、雲呑や焼売など点心の皮まですべて手作り。長年かけて培われた熟練技が生み出す雲呑の皮は究極の薄さを誇り、向こう側が透けて見えるほどです。

一度製麺機で延ばした皮を麺棒で極限まで薄くする二代目。料理人の道を志してから約50年という熟練技の賜です。

そんな極薄皮の雲呑を浸すのは、二代目同様、手作りの精神を受け継ぐ現三代目店主が作る琥珀色のスープ。芳醇な香りが特長の鯖の本枯れ節、煮干し、鶏、ゲンコツ、香菜などを炊き、独自ブレンドの醤油などを煮出して作るタレと合わせます。そのスープが極薄皮へ浸透し、レンゲで雲呑を口に運んだ直後、節系の香りが鼻腔を抜け、豚肉の旨みがふわりと口の中で広がります。豚肉は国産、さらに一度も冷凍していない生肉を使うなど徹底した食材へのこだわりが生む、絶妙な旨さです。

「全メニュー、真心込めてお作りしています。期間限定水餃子などもお楽しみください」（店主･赤羽さんご夫妻）。

雲呑麺はもちろん、全メニューに表われるその頑なまでのこだわり、それが中国料理店として長年愛される理由です。

＼その他のメニュー／
ラーメン—————————–700円
排骨麺—————————– 1,100円
焼売（3個）————————-540円
長い海老春巻————————350円
ラムとクミンの水餃子（3個）–660円

※本記事は月刊長野Komachi2021年11月号「信州ラーメンの教科書」特集の一部を転載したものです

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